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新日鉄興和不動産/コスモスイニシア 多世代共生型のマンションの販売本格化へ

2015.01.19 12:19

 新日鉄興和不動産(東京都港区)とコスモスイニシア(東京都港区)は7日、三菱商事(東京都千代田区)、三菱地所レジデンス(東京都千代田区)と共同で進めているJR埼京線・武蔵野線「武蔵浦和」駅前の大規模複合再開発プロジェクト「武蔵浦和SKY&GARDEN・E棟」のモデルルーム公開に伴い、1月以降に街区全体での販売を本格化していくと発表した。
 同物件は首都圏で初めてとなる「一般ファミリー向け」と「アクティブシニア向け」分譲マンションを一体設置した駅前大規模複合再開発だ。「場」、「人」、「仕組み」の3つの観点から「内」と「外」をつなげる「多世代共生型街づくり」を推進していく。この取り組みを行うため「多世代共生型街づくり検討会」を立ち上げている。同検討会は来年3月の街開きに向けて事業主4社とフォーシーカンパニー(大阪市中央区)が共同して行っており、近年の少子高齢化や女性の社会進出促進等の社会的背景や、子どもを産み育て易い環境づくりへの意識の高まりを考慮した取り組みとなっている。
 具体的に「場」ではコミュニティカフェ「オアシスカフェ」を設置して、コミュニティハブとして情報発信拠点を作っていくほか、独立型のコミュニティ棟を中心に23の共用施設を配置し商業施設、保育施設、内科クリニック、レストラン等の設置も予定している。また、地域開放型の7500㎡の庭園も設置し、いざという時には防災拠点にもなる。多世代共生を能動的に実現していくため、「オアシスカフェ」には「コミュニティコーディネートスタッフ」を駐在させる。スタッフはコミュニティイベント開催、運営補佐、認定サークルの受付管理、コミュニティ情報発信等を行う。かつ、「仕組み」としては、単なる「近居」ではなく相互に「共生」し多世代コミュニティを育む様々なプログラムを組む。主に「オアシスコミュニティクラブ」を設立し、各種交流イベントや認定サークル等の運営を実施する。この活動を入居前から開始する予定で、入居説明会ではコミュニティクラブ活動の説明を行い契約者に対するアンケートにより趣味や特技を通じてサークルの講師やイベント協力のできる人を探索し、サークル体験会をコーディネートスタッフの手助けで実施することで認定サークル化をサポートする。
 両社はこれらの取り組みを通じて「多世代共生型街づくり」の実現に向けた取り組みを共同で開発・展開していく予定だ。




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