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大林組 省スペース型ユニットフロア工法を開発・適用
2015.02.16 13:55
大林組(東京都港区)は、狭あいな敷地でも適用可能な省スペース型ユニットフロア工法「O―SMART Floor(オー・スマートフロア)」を開発・適用した。
建設現場における建設技能者不足や高齢化の問題を解決するため、大林組は建設技能者の育成とともに省力化・省人化技術の開発・適用を進めているが、その技術の一つにユニットフロア工法がある。柱や梁などの鉄骨建方工事の後、高所作業となる床工事、仮設足場を設置しての設備工事と進めていく在来工法と異なり、ユニットフロア工法は、地上で建物の梁と床材にダクトや配管などの設備機器を先行して配置し、一体化されたユニットフロアを吊り上げ、建物に据え付ける工法となっている。
地上で床材などをユニット化するため、在来工法に比べて仮設エレベーターやクレーンで資材を移動させる階数が大幅に減少し、工期を短縮する効果がある。また、鉄骨建方時に作業床(ユニットフロア)ができるため、在来工法より安全性も向上している。
しかし、ユニットフロア工法では、組み立てや仮置きのための作業ヤードが必要となり、敷地に余裕のない都心部の建設現場などへの適用が困難であることが課題であった。
今回、大林組が開発した省スペース型ユニットフロア工法「O―SMART Floor」は狭あいな敷地への適用に加え、一連の工程を短時間で安全に進めることを可能とした。作業員の不足に伴い、施工のさらなる省力化が求められる中、工期の短縮にもつながる効率的な工法である。
大林組は、本工法を「(仮称)日本生命新東館新築工事」(大阪市中央区)に初めて適用。今回の事例では12段の積層が可能な架台を設置し、ユニットフロアの組み立て及び完成品のストックに必要な面積を従来工法から約70%削減することができた。