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戸田建設 新工法が構造評定を取得 超高層建築物での大空間を実現

2015.02.23 12:52

 戸田建設(東京都中央区)は超高層建築物の大空間を可能とする「高強度 SuperCFT 工法」を開発し、都市居住評価センター(東京都港区)において構造評定(UHEC 評定―構 26001)を取得した。「高強度 SuperCFT 工法」は、平成18年度に同社が「SuperCFT 工法」として業界で初めて構造評定を取得した工法を発展させ、780N/㎟コンクリート、685N/㎟鉄筋、の高強度材料を用いることで、「SuperCFT 工法」の約1.5倍(内蔵鉄筋なしの一般的なCFT工法の約2.1倍)の超高強度柱を実現したもの。
 開発の背景として、現在、超高層事務所ビルでは快適な執務空間を実現するために、ロングスパン化=柱本数の削減、有効スペースの確保=柱断面の縮小など、柱に対する高強度化の要求が年々高まっている。しかし、従来使われている中で最も高強度な材料(590N/㎟鋼材、Fc90N/㎟コンクリート、490N/㎟鉄筋)を用いた工法では、これらの要求に対して十分にこたえられない状況であり、超高強度柱の実現が期待されていた。
 「高強度 SuperCFT 工法」は、鋼材、コンクリート、鉄筋について高強度材料を適用することで、従来のSuperCFT工法と比較して約1.5倍、一般的なCFT工法に対して2.1倍の軸耐力向上が図れる。この結果、同じ柱断面で負担できる床面積が増大することになり、超高層建築物の大空間や吹き抜けを有する魅力ある空間などの創りこみが可能となった。また、同じ耐力のCFT柱を設計する場合には、柱断面寸法を縮小することができ、コストダウンが図れる。さらに、部材が健全な状態である弾性範囲を大きくすることができ、総称制御設計が可能となる。




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