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三菱電機 天井裏に設置できる空調用送風機 風量そのままで小型・薄型化に成功

2015.03.16 10:35

 三菱電機(東京都千代田区)は4月20日よりビルなどの換気に使用する空調用送風機の新製品として「ストレートシロッコファン消音形大風量タイプ」2機種を発売する。
 近年、オフィスビルでは収益性を上げるために機械室などの共用部面積をできるだけ縮小し、テナントフロアなどの居住部面積を拡大するニーズが高まっている。そのため空調設備などの大型送風機を設置する機械室はより一層の面積削減や機械室自体をなくすケースも増えている。そうした背景から同社は大風量の送風に対応すると共に、製品本体の薄型化と低騒音化によって天井裏への設置を容易にした同製品を提供し、ビルスペースの有効活用を目指す。
 これまで同社が提供してきた同風量帯の空調用送風機は大型シロッコファンを搭載していることから、高さに制約がある天井裏への設置が困難で専用機械室を設置していた。一方、同製品は最大4台の小型シロッコファンを配置することで同等風量のVベルト駆動形送風機と比較して、製品本体高さの約48%まで削減することに成功した。また、複数の小型シロッコファンを配置したことで発生する風の乱れを防ぐため、吸音エアーガイドの設置位置を最適化した新構造(特許出願中)を採用。風の乱れによる運転音の増大や風量の減少を抑え、45デシベルの運転音を実現した。
 また、ファンユニットはモーターと羽根を一体化した構造なので点検スペースを集約することができ、メンテナンス作業がすべて片側から行えるようになった。設備機器が密集する天井裏における設置の自由度も向上する。




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