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東京エレベーター 「油圧式」から「油圧式」へのエレベーターリニューアル事業を強化
2015.03.23 17:30
エレベーターのメンテナンス・リニューアル事業を行う東京エレベーター(東京都中央区)は、今月20日から油圧式から油圧式へのエレベーター改修提案を強化している。
「当社はロープ式の改修に加え、2年前から油圧式から油圧式へのエレベーター改修工事を提案してきました。年々、その改修ニーズの高まりを実感しています」と同社代表・馬英華氏は話す。
馬氏によると、大手エレベーターメーカーは油圧式から油圧式の改修工事を請けず、原則ロープ式への改修工事を提案するという。確かに、現在エレベーター駆動部の主流はロープ方式であることから、メンテナンス性という点ではロープ式に軍配が上がるだろう。しかし油圧式からロープ式への改修工事は多額の改修費用を必要とするなど、その障壁は高い。
「一般的には1500万円前後の改修費用が必要となります。また工期についても1カ月程かかり、エレベーターが1基しか設置されていない中小ビルがロープ式に改修するのは現実的な選択肢とは言えません」(馬氏)
その点、同社による油圧式の改修工事費用は600万円~800万円。工期も最短で1週間とオーナー・テナント双方にとって負担が少ない。この低費用・短工期がオーナーのニーズにはまり、油圧式エレベーターを設置する中小ビルからの問い合わせが急増しているという。
「急増する問い合わせに対応するために今月20日から油圧式の改修に関する営業体制を強化しました。当社はどのメーカーの油圧式エレベーターであっても改修可能です。安全性という点でもメーカーが使用するものと同様の部品を採用しており安全は十分確保されていますのでご安心ください」(馬氏)
平成24年、各エレベーターメーカーは「部品供給の順次停止」を発表。その影響からエレベーターリニューアルを検討しているオーナーは少なくないはずだ。油圧式エレベーターの中小ビルにとって、低コスト短工期を実現する同社の「油圧式から油圧式への」改修提案は検討の余地が大いにありだといえる。