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NTTファシリティーズ 太陽光発電のソリューションを多様化

2015.03.23 17:15

顧客のニーズは多様化
 太陽光発電のシステムインテグレーターとして太陽光発電システムの企画・設計・設置・保守・運用まで一気通貫のサポートを行うNTTファシリティーズ(東京都港区)。同社は今月17日に太陽光発電事業に関する記者説明会を実施した。
 ソーラープロジェクト事業本部副本部長の野崎洋介氏は「顧客のニーズは多様化してきており、当社はシステムインテグレーターとして実証研究及び技術開発に取り組むとともにソリューションメニューを強化し再生可能エネルギーの普及に引き続き貢献していこうと考えております」と語る。
 顧客の様々な要望に対応するために、同社はこれまで蓄積してきた設計ノウハウを生かし(1)20年間のプロジェクトIRRを最大0・5%改善するソリューション、(2)初期コストを徹底的に低減するソリューション、(3)太陽電池設置への建物構造強度を大幅に軽減するソリューション、(4)系統連系での出力促成に対応した技術開発という4つの提案を打ち出した。
 「4つのソリューションを実現するためのバックボーンとして、当社は北杜サイト太陽光発電所に隣接する約4万m2の敷地内に構築する太陽光発電実証サイト『Fソーラーリサーチパーク(FSRP)』の第1期構築エリアを平成23年度に開設し国内外メーカーの16種類の太陽電池モジュールを導入し評価を進めてきました。平成26年度には第2期構築エリアを増設、最新太陽電池モジュール9種類の導入と新規開発架台や検証システムを追加して第1期と合わせて計25種類のモジュールの評価・検証を開始しました。また、当社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの受託事業として北杜サイト太陽光発電所で27種類の先進的太陽電池モジュールの特性比較を行っており、このエリアで合計52種類の太陽電池モジュールの評価・検証を行うことができています」と野崎氏は自信を見せる。
 同社は太陽電池モジュールの評価を進めるだけでなく、太陽光パネルの設計技術検証や架台評価なども実施している。
 「設計技術検証に関しては丘陵地等の条件が厳しくなる場所に太陽光パネルが設置されることを想定し、異なる方位に設置したシステムを直列につないだ場合や異なるメーカーの太陽電池を直列に接続した場合にどのような特性の変化があるかということなど評価しています。架台評価についてはNEDO太陽光発電多様化実証事業として施工が困難な傾斜地への太陽光導入を簡易階するため、人力施工が可能な新型架台の開発等、傾斜地での施工性向上のための技術開発を実施することで国内における太陽光発電の導入領域拡大を目指しています」(野崎氏)
 同社は傾斜地など太陽光発電が未導入の場所を有効利用することを最終ゴールとして評価や検証に取り組んできた。最大の問題は「架台を固定するための基礎をどうする」かということであったが、架台構築における作業性や安全性の比較のために、(1)小型基礎を採用した埋込型架台、(2)アジャスト架台、(3)シート型太陽電池、という3つの工法を開発した。架台はスチール製やアルミ製が一般的であるが、同社はFRP製や木製の架台をラインアップとして加え、今年度のグッドデザイン賞を受賞した。同社は今年度も昨年度と同等規模の事業を目指す。




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