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シービーアールイー 東京23区でオフィス空室率の改善傾向続く
2015.05.04 13:19
オフィス仲介大手のシービーアールイー(東京都千代田区)は先月21日、今年第1四半期の全国13都市におけるオフィスビル市場動向を発表した。
この中で、東京23区のオールグレードの空室率は対前期比0・2ポイント低下の3・9%となった。空室率が4%を切ったのは平成21年以来、6年ぶりとなる。昨年末にややスローダウンしたオフィス需要が春先になって再び活発になっている。また、国内金融機関やメーカーを含む幅広い業種でオフィス拡張意欲は強く、館内増床や拡張移転も増加傾向にある。グループ会社の集約移転や再開発関連の移転のほか、都心への立地か以前のための移転も見られる状況で、まとまった空室在庫は少なく割安な大型物件については検討されやすい傾向にある。
同社ビル営業統括部エグゼクティブディレクター統括部長の丸山秀樹氏は今回の発表を受け、「今期は館内増床で使用面積を拡張した事例が多くみられた。これらの事例の多くが、貸主側の意向に沿った賃貸条件で成約に至っているものと思われる。既存ビルでは空室がなくなっているため、今後も新築ビルへの引き合いも更に増えていくだろう。東京23区全体でも、空室率の低下とともに、賃料の上昇ペースは加速すると考えられる」と述べている。