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三井不動産 3カ年の中期経営計画を策定・発表
2015.05.18 10:40
2017年度の営業利益2450億円以上を目指す
三井不動産(東京都中央区)は13日、三井不動産グループ中期経営計画の記者発表会を中央区日本橋室町の「日本橋三井ホール」にて開催した。
同社グループは平成24年度にグループ中長期経営計画「イノベーション2017」を策定し、「成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ」の実現を目指し、「国内事業の競争力強化」と「グローバル化への取り組み」を推進してきた。平成24年度を初年度とする3カ年を同社は中長期経営計画の「ステージ1.」と位置づけ、営業利益・純利益などの定量面では平成26年度までの目標数値を1年前倒しで達成し、昨年度は史上最高益を更新するなど、中長期経営計画の前半3年間は順調な実績を残してきた。今回の記者発表会では、変化し続ける事業環境と課題認識のもと、2020年代も成長を続ける企業を目指し平成27年度から平成29年度の3年間を計画期間とするグループ中期経営計画「イノベーション2017 ステージ2.」を策定、発表するものである。
記者発表会には同社代表取締役社長の菰田正信氏が登壇。新たに策定した「ステージ2.」における「10年後の目指す姿」、「2020年代を見据えた成長戦略」、「2017年度利益目標」を発表した。その中で菰田氏は「市場を創造しながら成長を続けるリーディングカンパニーであるとともに、グローバルカンパニーとしての地位を確立するため、10年後に目指す姿の実現に向けて『顧客志向の経営』、『ビジネスモデルの革新』、『グループ経営の進化』という3つのストラテジーの実践による価値創造を目指す」と述べた。また、「2020年代の見据えた成長戦略」について、「街づくりの推進」・「オフィスビル事業の進化」・「商業施設事業の更なる展開」・「物流施設事業の拡大」・「住宅事業の競争力強化」・「ホテル・リゾート事業の拡大」・「投資家共生モデルの推進」・「海外事業の飛躍的な成長」、以上8項目を挙げ事業展開に注力するとした。その中で、オフィスビル事業では子どもを持つ母親や高齢者、外国人にとっても働きやすい商品企画・サービスの提供に努めるとともに、ICTを活用した新しいオフィスならびにワークスタイルの提案が展開される。
なお、この中期経営計画で目標とする利益目標は、営業利益が平成29年度(2017年度)で2450億円以上、親会社株主に帰属する純利益が1300億円以上となっている。