週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
東京ビルヂング協会 テナントが決まる・決まらない商業ビルの違いを解説
2015.05.25 17:28
東京ビルヂング協会(東京都千代田区)は19日、千代田区大手町の「大手町ビル」3階、同協会会議室にて月例の勉強会「ビルキョウサロン(三火会)」を開催した。
今回のテーマは「テナントリーシングから見た!最新のテナント事情~商業系(店舗)リーシングの実績を活かし、今後のマーケット動向を解説~」。講師として日本テナントサービス(東京都中央区)の代表取締役である早稲田摂生氏が登壇した。商業系に特化したテナントリーシング事業、店舗開発事業、プロパティマネジメント事業を展開している同社。会員企業は約2000社にのぼり、今回の講演では同社の豊富な実績から直近の商業系テナントのトレンドやリーシング動向について解説がなされた。その中で早稲田氏は「募集をかけてもテナント入居が決まらない物件の特徴として、『インターネットで物件情報を公開していない』、『現地に看板・ポスターを設置していない』、『入居することが想定される業種に声をかけていない』、『現在の賃料相場と希望賃料にかい離がある』、『保証金・敷金が高い』などが挙げられます。商業系テナントが出店する際、物件の立地や面積、間口の広さ、賃料、駅までの距離、最寄り駅の乗降客数といった様々な条件をそれぞれ独自に設定し、その条件に見合う物件を探します。自社の物件がどの業態の出店条件に合致するかを認識することが重要です」と述べた。
また最近のトレンドとして、経済産業省が各種統計調査等に用いる業種別の欄にリラクゼーション業が追加されたことを挙げ、「マッサージなどのリラクゼーション店舗の社会的認知度が急速に高まってきており、テナントニーズも高まりを見せている」とした。