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大成建設/ラスコジャパン/ブイ・エス・エル・ジャパン 新簡易斜杭基礎を開発

2015.06.01 15:55

 大成建設(東京都新宿区)は、ラスコジャパン(横浜市港北区)とブイ・エス・エル・ジャパン(東京都新宿区)と共同で、太陽光発電設備の架台基礎構築を短工期かつ低コストで施工可能な簡易斜杭基礎「T―Root」を開発した。
 今回開発した「T―Root」は樹木の根が地中に広がる形状をヒントに基礎構造として応用した技術で、軽量でコンパクトなダクタイル鋳鉄製台座を基礎フーチングとして使用し、4本の鋼管をハンディー型の電動ハンマーで斜めに配置する簡易斜杭基礎技術だ。杭材には汎用性の高い鋼材を用いるため低コストで資材を調達でき、コンクリート基礎と比べ施工にかかる工種を削減、短工期での施工が可能となる。また、容易に撤去でき、鋳鉄製台座と杭材は再利用することができる。
 「T―Root」は、使用材料が小口径の短い鋼管杭でも外力に対して大きな抵抗力が得られる。また、従来の斜杭では難しいとされてきた水田跡地などの軟弱粘性土地盤への適応が可能になる。さらに、重機を使用できないような既設構造物周辺、狭隘地、傾斜地での施工が容易となる。
 今後、大成建設では共同開発各社と共に太陽光発電設備、小規模な工場設備、歩廊、仮設構造物などの基礎として、「T―Root」を積極的に提案していくとしている。




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