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東急建設 建設現場のCO2排出量をモニタリング

2015.07.27 14:45

 東急建設(東京都渋谷区)は、建設現場のスマート化に向けた第一歩として、IoT(モノのインターネット)による「建設機械のCO2排出量モニタリングシステム」の実証試験に着手した。
 IoTの導入により、建設機械の稼働状況を正確に計測できるため、重機などの実行燃費の改善によるCO2排出量削減や、環境負荷低減を評価するツールとして活用できる。また、CO2排出量のデータ入力にかかる手間の省力化や入力忘れの防止になる。  このシステムは、建設機械に小型で比較的安価な「マシン・コミュニケーション機器」を取り付け、Salesforce1Platform上でデータを集積し、分析・処理することで建設機械の稼働状況やCO2排出量をタブレット、パソコン、スマートフォンで可視化することができる。そのほか、重機の稼働状況とシステムの機能の一つであるGPSの位置データを組み合わせることで、近隣へのリスクコミュニケーションツールとしても活用可能。円滑な工程管理を目指すとともに、環境に配慮した建設活動を推進する技術として、同社のCSRの取り組みにもつなげていく。さらに、このシステムで集積した多種多様な建設現場のビッグデータを分析・処理することで、建設現場に埋もれたニーズの発掘や、新たなサービスの開発に繋げ、新規市場の開拓などへの展開を目指す。
 同社は今後も様々なIoTのセンシング技術を活用することで、これらの技術を用いたトータルな現場システムのサービス化に取り組むと共に、環境保全を始め、安全や品質向上をリードする情報技術の開発を推進していくとしている。




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