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日本土地建物 CREコンサルティング物件竣工

2015.07.27 14:43

 日本土地建物(東京都千代田区)はCREコンサルティングおよびプロジェクトマネジメントを手がけた介護付有料老人ホーム「向島明生苑」(東京都墨田区向島4丁目)が竣工したことを発表し、今月21日に報道向け内覧会を開催した。同施設の開業は来月1日を予定している。
 同施設は地下鉄半蔵門線・浅草線「押上」駅から徒歩5分の場所に立地。地上6階建て、構造はRC造。全100室で個室の広さは18m2。土地所有者は岡部(東京都墨田区)の資産管理会社である亨和興業(東京都墨田区)、建物所有者はJA三井リース建物(東京都品川区)。運営会社の明昭(東京都足立区)は医療法人社団苑田会グループを母体としており、墨田区内で既に2つの介護施設を運営している。
 今回のプロジェクトは平成24年に日本土地建物CREコンサルティング部が岡部から旧本社ビル有効活用の依頼を受けたことからスタート。ヒアリングを重ね周辺地域を分析した結果、墨田区における高齢者の増加予測とそれに対応する高齢者施設の不足から、同区では老人ホーム等の施設を拡充させていくことを予測し、地元へのCSR活動の一環として有料老人ホームを提案した。日本土地建物は過去にも2棟の高齢者住宅と1棟の老人ホームのCREコンサルティングを手がけているが、「高齢者施設にこだわらず、ホテルや商業施設、物流施設、本社ビルの建替えなど、土地や条件、オーナーの意向で全ての用途に対応できることが当社の強みです」と同社担当者は語る。
 内装のデザイン監修はフィールドフォー・デザインオフィス(東京都千代田区)が担当。介護施設の利用者は女性の比率が高いことから、各個室の洗面台の配置など女性目線を取り込み、ホテルをイメージしたインテリアデザインとした。屋上からは隅田川花火大会が見えるように設計されており、家族と一緒に花火見物ができるように計画されている。
 同施設は19日から22日までの4日間、先行内覧会を開催。19日と20日の2日間だけで250組が来訪し49件の申込予約があり、うち7件は初日契約にまで至った。見学者からは「他の施設から引っ越したい」という声もあり、同施設長望月健一氏は「早期の満室も見込めるのではないか」と述べた。料金プランは標準プランで入居金0円、保証金50万円、月額利用料24万7600円。




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