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佐々木化学薬品 場所を選ばないジェルタイプの塗料用剥離剤

2015.07.27 14:39

 佐々木化学薬品(京都市山科区)は、「鉄・銅および銅合金用中性サビ取り剤 ジュエルタイプ」および「アクリル系/ウレタン系樹脂・塗料用剥離剤 ジェルタイプ」を開発した。
 同製品は同社製品の中でもロングセラーの、液体タイプの中性サビ取り剤および樹脂・塗料用剥離剤をジェル化したもの。従来、サビ取り剤は酸・アルカリ・シアン化合物などの有害物質非含有であること、剥離剤はキシレンやトルエンといった塩素系溶剤不使用であることが高く評価されていた。今回、同製品をジェル化したことにより、部分的な処理が可能となっただけでなく、液体タイプでは処理不可能であった大きな部材や建築物の建設現場・メンテナンス、工場現場の機材などにも活用できるようになった。
 液体タイプを使用の際は、処理漕などの設備が整った場所でしか使用できず、設備維持・管理によるコスト面での負担や処理漕にあわせて部材サイズが制限される、といった問題があった。そのため、設備を必要とせず簡単に使用でき、かつ液体タイプと同様の性能を求める顧客からのニーズがあった。同社は、多くの顧客の要望に応えるべく、ジェルタイプの開発に着手した。既に販売開始していた同社製品、溶接焼け除去剤のジェルタイプ開発技術を駆使し、作業安全性に優れたサビ取り剤および樹脂・塗料用剥離剤のジェル化に成功した。
 上記2製品をジェル化したことにより、要望であった浸漬不可能な部材への使用や、部分的な処理にも使用できる。専用設備を必要とせず、塗布するだけで処理可能であるため、設備維持費の削減や場所を選ばず使用可能といったメリットも得ることができ、液体タイプでの主な問題点を解決するに至った。
 同製品は建築物や工場現場の機材など、動かせない部分の処理に最適であり、プラントメンテナンス業界や建設業界など幅広いユーザーのニーズ応える製品となっている。
 同社は目標として、従来のサビ取り剤液体タイプが年間50トン、剥離剤液体タイプが年間5トンの出荷であったことに対し、ジェルタイプは共に年間10トン以上の出荷を目指す。




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