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フォトシンス スマートロックの操作をより便利にするデバイス

2015.07.27 14:37

 フォトシンス(東京都品川区)は23日、同社の展開するスマートロックロボット「Akerun(アケルン)」をさらに便利に利用できるようになるIoTゲートウェイ「Akerun Remote(アケルンリモート)」の提供を開始した。それに伴い、ソフトバンクC&S(東京都港区)と販売代理店契約を締結、8月下旬より法人向け販売を開始する。この「アケルンリモート」と「アケルン」を活用した法人向けサービス「アケルンオンライン鍵管理システム」の提供により、オフィスや店舗での利用拡大を目指す。
 「アケルン」は同社が4月に販売開始した、ドアのサムターンキーにかぶせるように取り付けることで通常の鍵を使わなくともスマートフォンから専用アプリを操作することでドアの開閉ができるようになる、世界初の後付型スマートロックロボット。だが、今まではスマートフォンを所持していない人に対応できない点や、一時的利用のゲストにもアプリのダウンロード・初期登録が必要などの面倒が残る点が課題となっていた。
 今回同社が提供を開始した「アケルンリモート」を中継することで「アケルン」が常時インターネットに接続されるため、スマートフォンのみではなく、従来のフィーチャーフォンやPC、その他ウェブにアクセスできる端末全てで「アケルン」の開閉ができるようになる。これにより、「アケルン」を利用可能な人口はスマートフォン所有世帯の62・6%から、スマートフォン、フィーチャーフォン所有世帯の94・8%に拡大し、より多くの利用者に対応できるようになる。
 また、ゲストへの鍵の権限受け渡し手順をさらに簡略化することに成功。「アケルンリモート」により、ゲストはオーナーから送られてきた専用のURLにアクセスするだけで鍵の権限を行使することができるようになる。このため、ゲストが事前にアプリをダウンロードし初期登録を行う手間を省略できるようになった。今後ホテルやシェアスペースでの利用時、利用客の操作の負担を減らすことが可能になる。また、常時インターネットに接続されることにより遠隔監視・遠隔操作が可能となった。外出先からでも手元のデバイスからウェブにアクセスすることにより、鍵の開閉状況の確認と、遠隔での施錠ができる。
 複数人が出入りするオフィス・コワーキングスペースや、アルバイトスタッフが出入りする飲食・小売店舗では、複数の合鍵を発行したり、鍵をポストに収納して複数人で共有するなど、煩雑な管理が問題となっている。この問題を解決する電子錠の導入には50万円程度のコストがかかっていた。「アケルンオンライン鍵管理システム」により、手軽かつ安価にセキュリティの向上を実現する。
 ウェブ上の管理画面上ではスタッフの携帯端末に合鍵の発行や、入退室情報の確認ができる。店舗スタッフが開店・閉店作業などをする際にも、指定時間の合鍵発行、夜間など特定期間の開錠の通知機能など、管理者に安心な機能が様々備わっている。




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