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大成建設/成和リニューアルワークス CF複合パネルによる柱部材の耐震補強工法
2015.08.03 11:24
大成建設(東京都新宿区)は先月27日、成和リニューアルワークス(東京都港区)と共同で連続炭素繊維シート複合パネル(以下、CF複合パネル)による柱部材の耐震補強工法「CFパネル工法」を開発したことを発表した。
これまでの柱部材の耐震補強工法では、鋼板や炭素繊維を柱部材に巻き立てる方法やコンクリートを増し打ちする方法が用いられていたが、大型重機や専用機械が必要となるため、作業スペースに制限を受ける狭隘な場所での施工は困難とされていた。また、これらの工法は施工に複数日以上を要するため、短期間で施工できる工法の開発が求められていた。今回、トンネル覆工で壁面の剥落防止や曲げに対する補強材として多くの実績があるCF複合パネルを用いて、重機を使用せずに短期間で施工可能で炭素繊維シートの巻き立てによる耐震補強を同等の効果を発揮する柱部材の耐震補強工法を開発した。
CF複合パネルは既設柱の形状に合わせて自由な形に形成でき、あらかじめ工場で製作するため部材の品質を確保できる。また1m2あたり10kg程度と軽量なため、搬入・設置を手作業で行うことが可能。「CFパネル工法」では新たに考案したCF複合パネル現場接合方法の適用によって、CF接合パネルを既存柱の周囲に設置後、柱との間に無収縮モルタルを注入するだけで補強が完了するため従来工法と比べ施工性が向上し、工期も著しく短縮できる。
大成建設では今後、夜間の限られた時間での施工が必要な地下街や地下鉄、駅舎など鉄道施設の中柱の耐震補強工事、大型重機が使えないような作業スペースに制限を受ける場所での柱部材の耐震補強に積極的に「CFパネル工法」を提案していく。