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ユウトハンズ 画像・地図・情報を一元管理できる文書管理ソフト
2015.08.24 14:58
撮影した画像を自動的に仕分け・登録
ユウトハンズ(東京都渋谷区)が開発した「オフィススッキリ」は入力作業等の手間を極力なくした案件管理型の文書管理ソフトである。他製品との違いは、このソフトウエアの特徴は電子文書と紙文書を紐付けてシームレス管理できる点にある。電子文書はフォルダごとドラッグ&ドロップするだけで台帳登録でき、入力作業が不要。また、紙文書をわざわざデータ化しなくても電子文書と同じ画面で検索や管理することが可能だ。電子データと紙の原本を一括管理でき、契約書やカルテ等の重要書類の管理に非常に役立つ。また、従前の文書管理ソフトでは「経営」や「契約」といった抽象概念での分類基準が採用されるケースが多かったが、同製品では実際の組織構造で文書を分類でき、組織変更等があっても迅速に対応できるのが特徴だ。
さらに同社では「オフィススッキリ」の新機能として画期的なシステムを開発した。それが「楽楽ギャザリング」だ。対象となるのはコインパーキング事業者や地盤調査会社といったフィールド調査を主とする企業。同社の城野徹社長によると「例えばコインパーキング事業者の営業プロセスは、まずコインパーキング開設可能な空き地を発見・撮影してリストを作成する。その後地権者へ直接営業して、最終的に契約に至ることになりますが、この営業プロセスが非常に煩雑です。営業可能な土地の画像を数カ所撮影するだけで画像データは100コマ程度になり、パソコンに取り込む段階で場所ごとに仕分けをしなくてはならないのですが、どの土地の画像かわからなくなることが多いそうです」と解説。そこで「楽楽ギャザリング」を使用すると撮影データがオフィスへ戻るとすでに画像の仕訳作業や位置情報、その他データ属性がすべて登録され「オフィススッキリ」で管理する案件ごとに画像データや地図が一元管理されている。
「楽楽ギャザリング」はスマートフォンのGPS機能を使うことで位置情報を割り出しており、撮影場所を任意の半径で捕捉する「点グルーピング」、広域エリアを捕捉する「面グルーピング」、同一沿線上を捕捉する「線グルーピング」のそれぞれで仕訳が可能だ。
今後はコインパーキング事業者だけでなく、マンション管理業者への普及も目指す。部屋毎に写真や図面、入居・修繕履歴を案件ごとに管理できるため、コールセンターを開設して24時間管理を目指すという動きも顕在化しているそうだ。