週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
島津製作所 建材などの異臭の原因を特定できる分析システム
2015.09.07 11:57
島津製作所(京都市中京区)は異臭の原因物質を確実に特定できる分析システム「GC/MS異臭分析システム」を発売することを先月31日に発表した。
同システムは異臭分析に関する豊富な知識と経験を有する大和製罐(東京都千代田区)の協力を得て島津製作所が開発した製品である。
微量濃度測定が可能な同社のガスクロマトグラフ質量分析計に大和製罐総合研究所のノウハウを収録した専用データベースを組み合わせ、異臭分析に必要なトータルソリューションを提供する。
食品や容器包装、建材などの異臭クレームが発生した場合、確実に原因物質を特定し速やかに問題の解決と改善を図る必要がある。しかし、異臭分析はどのような化合物が異臭の原因になるかという知識と、それらのにおいの種類や臭気閾値などの総合的な情報が必要であり、そのノウハウの獲得には長年の異臭分析の経験を要することから、特定が非常に難しいのが現状である。
同システムは実際の異臭分析の実績に基づき、原因物質とそれらの官能情報(においの種類や臭気閾値)を漏れなくデータベース化し、同社のガスクロマトグラフ質量分析計と自動前処理装置、におい嗅ぎ装置を組み合わせたシステムである。異臭成分の正確な同定と定量を行い、同定した化合物の官能情報を確認し、におい嗅ぎ装置によって実際のにおいを確認することができる。