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竹中工務店 中規模ビルの液状化対策で認定取得 約70件の適用実績あり
2015.09.14 11:03
竹中工務店(大阪市中央区)は1日、液状化対象の軟弱地盤にセメント系固化材を混合・撹拌して格子状の改良体を築く液状化対策工法「TOFT工法R」の設計法について、一般財団法人ベターリビング(東京都千代田区)から一般評定を取得。これにより中規模建物に対して「TOFT工法R」が適用しやすくなった。なお同評定は竹中土木(東京都江東区)と共同で取得した。
これまで「TOFT工法R」は地震応答解析によって確認する必要があり、通常の建築確認では審査を受けることができなかった。そのため、主に国土交通大臣による性能評価が必要な高層建物や免震建物等の重要構造物を対象に適用してきた。一方、今回の評定を受けたことで、地震応答解析を必要としない設計法を確立でき、建築確認での審査が可能になり、中規模建物への適用が容易になるという。
一般評定の取得にあたっては改良壁の最適な感覚や強度を各地盤の条件から算定する方法を用いることで、従来の設計に比べて地震応答解析の実施や性能評価の審査に要するコスト・設計期間の低減を図ることができる。 これまで建築工事で同工法は約70件の適用実績があり、今後は液状化対策が必要な各種建物に広範囲に適用する。主に軟弱地盤の液状化対策や災害に備えたBCP対策を必要とする建物への適用拡大を目指すという。