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住友不動産/大井一丁目南第1地区市街地再開発組合 歴史ある看板建築の移築保存に協力
2015.12.07 16:52
「ライオンのレリーフ」が街並み継承
住友不動産(東京都新宿区)が参画する「大井一丁目南第1地区第一種市街地再開発事業」を推進する再開発組合は先月25日、事業区域内にあった歴史ある看板建築の一部である「ライオンのレリーフ」を旧東海道品川宿にある外国人向け宿泊施設へ移築保存したと発表した。「開発が進む事業区域内にある看板建築を保存したい」という品川区の意向を受けて「開発後も地元に根付いた文化は大切に継承していきたい」との想いのもと、移築に協力したという。
移設保存されたレリーフは横幅約150cm、高さ約50cm。60数年に前板金職人の手により「叩き出し」という技法を用いて一枚の銅板から作られた。品川区は景観計画において旧東海道品川宿周辺を重点地区に指定し、「旧東海道の歴史と文化を伝え、賑わいを創出する景観づくり」を目指しており、旧東海道にふさわしい街並みづくりに貢献する建物の修景に対して、工事費用の一部を補助するなど、積極的に文化の保存に努めている。
なお再開発計画の施行地区約0・8ha、敷地面積約6250㎡、延床面積約6万900㎡。建物規模は地上29階地下2階、約650戸の住宅に生活支援施設、駐車場で構成。総事業費は約261億円。着工は平成28年7月を予定。竣工は平成31年予定。