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ラサール不動産投資顧問 名古屋市・広島市のオフィスビル、奈良市の賃貸住宅を取得

2016.01.11 17:30

「コアの一歩先行く投資方針」で地方物件に触手
 不動産投資顧問会社のラサールインベストメントマネージメントインク(米国イリノイ州シカゴ、以下ラサール)は7日、同社がアセットマネジメントを行う特定目的会社を通じて愛知県名古屋市のオフィスビル「サンシャイン名駅ビル」、広島県広島市のオフィスビル「愛媛ビル・広島」、奈良県奈良市の賃貸住宅「レイセニット奈良グラン・ヴェルジェ」を取得したことを発表した。  「サンシャイン名駅ビル」は地上7階、延床面積2236・5m2、平成9年に竣工した中規模オフィスビル。JR「名古屋」駅より徒歩圏にあり、地下鉄各線「名古屋」駅から至近距離に立地しており、通常のオフィステナントに加え、来店型商業テナントを誘致できる物件だ。「名古屋」駅周辺では複数の大型再開発プロジェクトによる企業や商業施設などの拠点集積の動きが見られ、長期的にはリニア中央新幹線開通による利便性を享受できるポテンシャルも持ち合わせている。
 「愛媛ビル・広島」は地上9階地下1階、延床面積6983・18m2。平成3年7月竣工。広島市内のオフィス・商業エリアの中心地に立地しており、周辺にはオフィス、百貨店等の商業ビルが集積。平成27年12月末時点の稼働率は80%だが、同社は「広島市中心部の空室率は歴史的な低水準にあり、今後もオフィス供給量が限定的と予想されるなか、スムーズに稼働率及び収益性を改善できるもの」と見ている。
 「レイセニット奈良グラン・ヴェルジェ」は平成20年1月に竣工した地上7階、延床面積8620・01m2の共同住宅。JR「奈良」駅から徒歩圏内に位置。奈良市は歴史・文化都市として行政による開発規制が厳しく、今後の大規模な賃貸マンションの供給は限定的と見られることから、同社では「奈良市における数少ない分譲仕様の賃貸マンションという希少性により今後も安定的な稼働と収益性向上の機会が見込める優良物件」と考えている。
 ラサールの日本法人である、ラサール不動産投資顧問(東京都千代田区)の奥村邦彦氏は「当社は『コアの一歩先行く投資』を掲げており、コア投資家が近い将来投資対象としてくると考えられる物件を先行して取得する戦略を2016年も継続してゆく予定です」と述べている。




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