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旭化成不動産レジデンス 「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業組合」設立
2016.03.14 11:41
旭化成不動産レジデンス(東京都新宿区)は、以前から事業協力者として携わってきた「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」が東京都によって2月に組合設立認可を受け、今月5日に組合設立総会が開催された。
「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」は、東京都の定める「木密地域不燃化10年プロジェクト」の先行実施地区として不燃化特区に指定された「東中延一・二丁目、中延二・三丁目地区」の中で、特区全域への波及効果が期待されるコア事業に位置づけられている。同街区は、関東大震災の復興住宅として旧同潤会が建設した戸建住宅地のうち、戦争で焼け残った部分を囲むような形で新たな住宅が建設されており、接道不良などによって建替えが困難な老朽木造家屋が現在も多く残っているため道路が狭く、街区の奥には消防車や緊急車両が進入できないなど災害時の危険性が高くなっている。
旭化成不動産レジデンスは事業協力者として、権利者とともに防災性の改善について検討を重ねてきた。今回の計画では土地・建物の共同化により、大地震での倒壊や延焼の恐れが大きい老朽家屋を地上13階地下1階(予定)の不燃建築物に建替えることで、街区全体の不燃化・延焼防止に寄与するとともに、狭隘道路の解消を図る。また、地域全体の円滑な避難に資するために歩道状の空地を確保し、災害時には北側の小学校と連携できる防災拠点としての広場などを設ける配棟計画が予定されている。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えた現在、首都直下地震を想定した「地震に強いまちづくり」が社会的課題となっている。特に倒壊などによる建築物の被害と火災の延焼は重要な課題とされ、国や自治体による対策が推進されており、東京都の「木密地域不燃化10年プロジェクト」では現在52地区の不燃化特区が指定され、コア事業として土地・建物の共同化による再開発マンション建設が複数計画されている。その中で旭化成不動産レジデンスが携わるプロジェクトは墨田区の「京成曳舟」駅前、大田区の「糀谷」駅前に続いて今回が3件目となる。
同社は「これからも、複雑な権利関係や意見をまとめる合意形成力を活かし、木密地域不燃化を含む市街地再開発事業を更に強化し、災害に強い街の再生で地域貢献に努めて参ります」としている。