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三井不動産 ロンドンで「街づくり型」大規模再開発

2016.05.02 17:06

「テレビジョンセンター」再開発計画で分譲住宅の本格販売開始
 三井不動産(東京都中央区)は先月23日、英国子会社「Mitsui Fudosan UK(英国三井不動産)」を通じて、ロンドンの「テレビジョンセンター」再開発計画第1期事業における分譲住宅「The Helios(ザ・ヘリオス)」、「The Crescent(ザ・クレッセント)」の本格販売を開始した。第1期事業における住戸全432戸のうち、昨年9月から12月のプレセールスで成約済の住戸を除く約250戸を順次販売する。
 再開発計画は、ロンドン市ウエストエンドから西に約6kmに位置する大規模複合再開発で、同社グループが平成24年7月に英国公共放送局・BBCから取得した。平成27年6月にはBBCから取得した近接の「ホワイトシティプレイス」再開発計画を合わせた敷地面積約12万4000㎡および計画総延床面積約39万6000㎡は、ロンドンにおける日系企業の都市開発として最大規模。
 BBCのスタジオ、オフィスとして利用されてきた建物を住宅、オフィス、ホテル、レストラン、シネマ等で構成する複合施設へ生まれ変わらせる。販売を開始した住宅はBBC放送局ならではの特徴を引き継いだ建物のディテールをデザインに取り入れた。
 同社グループは海外事業を成長分野の一つに位置づけ、平成29年度までのグループ中長期経営計画「イノベーション2017ステージ2.」では、平成27年~平成29年の3カ年で欧米・アジアにおいて約5500億円の投資を行うことを表明。現在順調に進捗しているという。欧米エリアではオフィス・賃貸住宅など複数の用途の開発事業に取り組んでおり、社会や経済の変化を捉え「テレビジョンセンター」再開発計画、「ホワイトシティプレイス」再開発計画のようなトロフィー物件の開発も含め、今後の更なる事業機会の拡大を目指していくとしている。




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