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東京都 建築士への木材利用推進支援制度スタート
2016.05.02 16:38
東京都は先月28日、木材利用に意欲的な建築士を支援するための補助制度を開始した。同制度の対象者となるのは都内在住または在勤で一級建築士、二級建築士または木造建築士の資格を有する者で、木材利用に関する建築関係団体やNPO等の団体が主催する講習会(建築士会継続能力開発制度に認定された講習会に限る)の受講に係る経費が補助対象となる。
東京の森林は地域材である「東京の木 多摩産材」の供給に加えて水や大気の浄化、二酸化炭素の吸収や災害の防止などの多面的な機能を持っており豊かな生活と快適な都市環境に積極的に貢献する都民共有の貴重な財産である。この財産を健全な姿で次世代に引き継ぐためには伐採して、使って、植えて、育てるという「森林の循環」の継続が不可欠であり、安定的に木材を利用することが重要とされる。
近年はオフィスビル等においても木材を積極的に使用することが注目を集めており、平成22年10月には「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行。その後、横浜市などの各市町村で公共建築物に木材を使用するといった動きが見られるなど年々木材利用の建築物建設に対する動きは活発になっている。
東京都は同制度を都内の建築物における木材利用を拡大するためと位置付けている。