週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

ALMA ローコスト・短工期でリノベーション

2016.05.16 14:46

人材育成を核とした独自のノウハウで実現
 昨今の建築費の高騰、職人不足の煽りを受けてリノベーションコストも上がっている。ビルオーナーにとってはコスト高、事業者にとっては職人不足と双方痛みを伴っている状況が続くが、その2つの苦境を打開する解決策になりうる事業が先日スタートした。
 それはALMA(東京都中央区)のリノベーションサービス「ReALMA」だ。「ローコストでのビル・マンション再生」を謳う同サービスは築年数の積み重ねで経営体力が下がっているなかで最小コストによるリノベーションを可能にし、経営体力を高めることができる。
 なぜ同社でそのようなことが可能なのか。それは「ReALMA」のサービスが単なるリノベーションサービスだけでなく、「人材育成×特定材料×特定施工方法」の三位一体のサービスであることに理由を求めることができる。
 「『ReALMA』はオーナーにとって、従来のリノベーションよりも1~2割ほど安くリノベーションを行うことができるサービスです。それが実現できる理由はサービスの制度設計にあります。リノベーションの価格高騰の背景には、建築費高騰と職人側の人材不足の2つの理由があります。その結果、オーナーにとっては不動産再生のためのリノベーションンコストがかさんでしまっておりました。『ReALMA』はリノベーションサービスであるとともに、人材育成の場を提供しています。これまで、リノベーションに興味はあったけれども、『専門ではない』、『経験がない』といった理由によって断念していた層の掘り起こしです。加えて、当社でもこれまでリノベーション事業を行ってきたなかで積み上げてきたノウハウや独自の建材仕入れルートを活用し、ローコスト・短工期を実現いたします」(取締役 川岡 隆宏氏)
 同社では5月より都内に三田校、日本橋校、白金校の3校をオープン。3日~3カ月間のカリキュラムで職人を育成していく。そして新しく誕生するリノベーション職人は同社にFC登録等をしている職人・事業者を選び、実際のリノベーション作業を行っていくこととなる。
 「求人誌などでは経験を求められて、若い学生や主婦、定年後の方など興味はあってもリノベーション業界に参入するステップがないのがこれまででした。しかし、これからは『ReALMA』を経ることによって、これまで夢を断たれていた人たちにもその道を提供することができます。無論、従来通り、責任はその道のプロが請け負います。独自のノウハウや建材仕入れルートと併せて、リノベーションをお考えのオーナーのニーズに沿うことができるのはないでしょうか」(川岡氏)
 建築費高騰は時期的な問題だが、人材不足は構造的なもの。よりローコスト・短工期で、確実に。緻密な制度設計に裏打ちされたリノベーションサービス「ReALMA」にオーナーは注目していきたい。




週刊不動産経営編集部  YouTube