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日立製作所/日立ビルシステム 建物の改造工事を最小限とする既設エスカレーター耐震強化構造を開発
2016.07.18 17:07
日立製作所(東京都千代田区)と日立ビルシステム(東京都千代田区)は既設エスカレーターの耐震強化構造の開発にともなう既設建物の改造工事を最小限とする耐震強化構造を開発した。この耐震強化構造の開発により、建物に「はり」を追加設置することが困難な既設建物においても既設エスカレーターの耐震強化を図る。
一般的にエスカレーターは上端と下端をそれぞれ建物の「はり」にかけて設置する。大規模な地震動などにより建物が大きく揺れると、エスカレーターの端部が建物の「はり」から脱落するおそれがある。既設エスカレーターのかかり代延長には建物にエスカレーターを支える追加「はり」の設置を必要とするなど大規模な建物の改造工事が必要になるケースがあり、既設エスカレーターの耐震強化工事の課題の一つとなっている。
これを解決するために日立製作所と日立ビルシステムは既設建物の改造工事を最小限とする耐震強化構造の技術開発を進め、既設エスカレーター本体に金属製「延長はり」を設置する耐震強化構造を開発。これの採用によりエスカレーターを下から支える「追加はり」の設置が不要となり既設エスカレーターの耐震強化工事における建物の改造工事を最小限にすることが可能となる。