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DAIM 民泊との差異化に文化チア県とデザイン性を重視したゲストハウス開業
2016.07.18 17:06
DAIM(大阪市西区)は京都市下京区の土地の有効活用のプロジェクトをプロデュース、ガーネット(京都市中京区)がゲストハウスの運営者となり、外国人観光客向けのゲストハウスをオープンすると発表した。
現在のインバウンド市場では、外国人観光客の増加により宿泊ニーズが急激に増加している。それゆえ外国人観光客向けの宿泊施設の市場に参入する投資家や企業も多く、旅館業の許認可を得ていない無許可の民泊施設が増し、価格の値崩れや稼働率の減少につながっている。
また、旅館業の許認可を取得することによって、無許可の民泊施設に比べ、広告を掲載できるウェブサイトの範囲は広くすることはできるが、安価で宿泊できるサービスの提供のみになるため、一過性の売上を価格勝負で繰り返すだけになり、顧客満足度が低くリピーターが付きにくい状態となっている。
安価な宿泊施設を提供するだけでは競争率の激しい市場で勝ち残ることが出来ず、その打開策として宿泊の提供だけではない魅力的なサービスが必要となる。
そこで今回オープンするゲストハウスでは、「コンセプションホテル」というスタイルを持っており、具体的な特長として「日本文化の体験」と「シティホテルのようなデザイン性」がある。
日常では出来ないような日本文化を体験して頂くために、コンセプションホテルでは着付け師による無料着付けサービスや茶道などの、「五感で感じる日本の文化体験サービス」を提供するとともに、インテリア卸より直接安価で買い付けを行い、デザイン性の高い非日常的な空間を体験できるような宿泊施設にしていく。
今後も外国人観光客の増加が見込まれることから、陳腐な宿泊施設を建設するだけでは永続的な利益や経営を行うのは不可能であると見込まれる。
そこで、このプロジェクトではインバウンド市場の需要が高い間は独自性のあるコンセプションホテル(簡易宿所)として経営を行う事で利益の最大化を図り、またインバウンドの需要の減退時には、賃貸マンションに用途を変更し収益を確保できるような仕組みで運営していく。