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大成建設 特定天井にも対応が可能 目地のない軽量幕天井を開発 

2016.10.10 11:33

 大成建設(東京都新宿区)は大面積の天井面に適用可能な目地のない軽量膜天井「T―Celling Membarance」を開発した。
 東日本大震災で発生した建物の天井落下損傷被害を受け、国土交通省より天井の脱落防止に関する新告示が平成26年4月に施行されたことから天井の安全性を確保するため、様々な耐震天井や軽量天井が開発されている。その中で膜天井は軽量で意匠性の高い膜材を天井材に使用し落下の心配が少ない工法として注目されている。しかし、一般的な膜天井はアルミフレームに膜材を貼った格子状のパネル型天井が多く、パネル自体の落下を防ぐため、落下防止ワイヤーの施工が必要となるなどの課題がある。大成建設は大面積の天井面に適用可能でより安全性が高く、意匠性を兼ね備えた同製品を開発した。
 同製品は安全性の高い鋼材フレームを下地材に軽量な膜材(約0・35kg/㎡)を仕上げ材に採用し、天井の脱落防止に有効。建築基準法上の特定天井(脱落によって重大な危害が生じるおそれのある天井。高さ6m、面積が200㎡、質量2kg/㎡を超える吊り天井など)に該当する場所でも適用することができる。
 また、基本モジュールで最大約1600mm×5000mmのサイズまで対応可能で、下地材の下部に空調、ライン照明、その他設備機器を集約し、膜材の支持フレームと一体化することで目地のない大面積の天井面の構築が可能となった。
 今後、同製品を特定天井に該当するホールや会議センターをはじめ、学校・教育施設等の公共建築物、店舗などに適用していく。

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