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ロックフェラーグループ・インターナショナル社 マンハッタン主力オフィスビル全面改修

2016.11.07 11:51

総額600億円投じ外壁・共用部等リニューアル
 三菱地所(東京都千代田区)の米国子会社であるロックフェラーグループ・インターナショナル社(米国ニューヨーク州)はマンハッタンで保有する主力オフィスビル「1271 Avenue of the Americas」の全館大規模改修工事を今年より着手しているが、先月24日、改修後のテナントとしてThe Office of the Commissioner of BaseballならびにMLB Advanced Media(以下、Major League Baseball)の入居が決定したと発表した。
 マンハッタンのミッドタウンエリアにおけるロックフェラーセンターの一角に所在するこの物件は同社が開発を手掛け、1959年に竣工したエリアを代表する大規模オフィスビルのひとつ。米国事業の収益基盤を構成する重要な物件であることから、今般、更なる競争力の向上を目的として改修工事費にテナント誘致関連の費用を加えて総額約6億ドル(約600億円)を投じ今年より全館大規模改修工事を順次行い、2019年までの完了を目指す。
 この大規模改修では「Timeless Design.Timeless Location.Time for You.」をコンセプトに従来の高い視認性と特長を具備した外観デザインを継承しつつ、エントランスやロビーおよび外構部等の共用部をより開放的な空間に変更するほか、外壁はガラス面を多く配したデザインに全面改修する。特にオフィススペースの窓面は従前比で約60%拡大し、開放感を向上。空調機器やエレベータなどの館内設備の更新も行う。
 立地優位性に加え、全館リニューアルを行うことでオフィスビルとしての更な競争力向上に大きく貢献することが期待でき、改修後のテナント企業としてMajor League Baseballが約3万7000㎡を賃借することが決定したほか、多くのテナント候補から引き合いがあり交渉を進めている。




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