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FTエナジー 新電力の新しい選択肢に プロが集結し需要家に最大のメリットを
2016.12.05 14:22
ビルオーナーのコスト削減に貢献する新電力会社が誕生した。
今年5月に誕生したFTエナジー(東京都千代田区)。来年2月から特別高圧および高圧の新電力の供給を予定しており、軌道に乗り次第、低圧電力への参入を目指す。執行役員営業本部長の奥田文明氏は「企業理念に『お客さまに信頼され社会に存在価値を認められる、全従業員および関係するすべての人々が幸福に感じられる総合エネルギー企業を目指す』と掲げています。当然のことですが、従来の新電力会社はメリットを十分にお客さまに伝えきれていなかったように感じます」と話す。
今年4月からの電力完全自由化を機にビルオーナーの間でも期待感が強まったが「期待ほどではなかった」という声もある。これに対して、奥田氏は「従来の新電力会社はコストが余分にかかっていた面が強い」と指摘する。たとえば、新電力は需給バランスで差が出ると、その差分に応じて配送電を行う電力事業者から追加負担を強いられる。最適な需給を常に調整することがポイントになるが、ほとんどの新電力会社はこれを外部に委託している。
「しかし、顧客と向き合わずして最適な需給管理はできず、また内製化できればそちらのほうがコストダウンにつながります。当社では需要家との綿密なコミュニケーションを通して需給バランスに努め、お客様に料金等での負荷を極力かけないようにしていきます」(奥田氏)
このような「顧客のために」を第一に据える姿勢を実現できるのは「社員の大半が長年新電力で経験を積んだ者たちだから」(奥田氏)だ。
「設立するにあたってこれまで新電力で電力小売事業に深く携わってきたプロを採用しています。だからこそ、本来外部委託するような部分も内製化でき、クライアントの疑問にも専門家としてお応えすることができます」
同社での契約は1年契約となっていて、「他社で断られた事例でも一度ご相談いただければ」と奥田氏は話す。最初は東京電力管内をエリアとして始めるが、徐々に営業エリアを拡大していくという。
オーナーにとって新電力の新しい選択肢が生まれたと言っていいだろう。