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callingnyan 合法民泊により宿泊施設開設を支援

2016.12.05 14:16

用途変更から運営、出口戦略まで
 訪日観光客増加が日本経済にもたらすメリットは大きい。中でも嬉しい悲鳴が聞かれるのが宿泊業界。みずほ総合研究所(東京都千代田区)が昨年8月に出した試算では2020年には4・1万室が見込まれている。
 自らも宿泊施設運営の事業者である、callingnyan社(東京都中央区)代表の大神麗子氏は「この機をとらえて、空室に悩む不動産オーナーは合法民泊を行うための準備をするのも策では」と提起する。
 大神氏が「合法民泊」を勧める理由は遵法性を確保することによるリスクの軽減だけではない。集客の道が広くなる点に着目している。現状、旅館業法を取得していない民泊は「Airbnb」や中華系の民泊集客プラットフォーム「自在客」といった民泊宿泊予約サイトのみにしか掲載できない。しかし民泊は増え続け、2年前は「Airbnb」登録件数が5000件余りだったが、今や4万件超。ディスカウント合戦という現状を生み出している。
 対して旅館業許認可を取得した上での民泊は「合法」となり、ホテル・旅館と同様、宿泊施設としての営業が可能となる。つまり日本の「楽天トラベル」や「じゃらん」、外資系の「Expedia」、「Booking.com」など大手エージェントへの参画が可能となり集客販路は大幅に拡大する。大神氏は良い事例のひとつとしてこんな実例を示した。
 「東京都内の観光地にある戸建て物件一棟を旅館業の許認可を得た上で簡易宿所として運用していますが、利回りが250%ほど。場所柄もあり、集客経路の多角化で日本人の国内観光客の利用も少なくありません」
 「許認可」の取得にあたり必要な構造基準設備や消防設備・内装のリノベーションなどで初期投資はかかるものの、「早ければ1年以内で回収可能」ともいう。
 折しも、今年の4月には 旅館業法の「簡易宿所」に関して規制緩和が行われた。主にはこれまで客室の延床面積を33㎡以上と規定していたものを、収容店員が10人未満の場合には3・3㎡×収容定員の数に、玄関帳場(フロント)も「設けることが望ましい」と努力義務になった地域もあり、収容定員10人未満の場合には一定の要件をもとに「設けることを要しない」となった地域もあることなどが挙げられる。東京五輪というイベントが終了する2020年以降を不安視する指摘もある。現状こそ訪日観光客数は右肩上がりで続けているが、イベントを境に落ち込むのではないかという懸念だ。が政府の「2030年までに6000万人」という目標、そして内需振興という観点から外国人観光客取り込みの施策は「オール日本」で進められていくと捉えるべきではないか。そうした視点から民泊は空室に悩むオーナーにとって、合法的に進められるのであれば経営戦略の選択肢のひとつとなる。
 残る懸念は「自分で運営するのは手間」という見方だ。
 大神氏は「不動産所有者自身が運営せずとも、物件を民泊事業者向けに賃貸することで現状の賃料の1・3倍程度の設定をすることも可能です。現状の非合法民泊ホストのなかにも合法で行いたいと考えている人が多くおり需要があります。当社は旅館業の許認可取得・内装のコンサルティング、運営代行者のご紹介まで行っておりますので、ご所有物件の宿泊施設化を支援することが可能です」
 許可取得から運営まで一連のノウハウを保持しているからこそできるワンストップのコンサルティング。時代に柔軟に対応していきたいオーナーには強い味方といえよう。




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