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ブイシンク 自動販売機にデジタルサイネージを搭載
2016.12.19 16:14
訪日観光客への案内からテロ対策まで
ブイシンク(東京都中央区)が開発した「スマートベンダー」は、高機能なデジタルサイネージを搭載した自動販売機である。
「スマートベンダー」は、従来の飲料自動販売機に様々なデジタルサイネージのシステムを導入することで、外国人観光客への多言語による情報提供や行先までの経路検索、災害時の対応なども実現した製品となっている。常時ネットワークに接続しており、速報性が求められる交通機関の遅延・事故や災害時の現状を確認でき、最新の情報は日本語のみならず、英語・中国語などでも提供できる。
また同製品には搭載カメラによる顔認証機能が備えられていることも特長。この機能を利用することで、来日中のテロリストや犯罪者がどこにいるのか特定でき、事故を未然に防ぐことが可能だ。通学中の子供の安全確保、災害時に家族の安否確認にも利用できるため、地域の安全にも貢献できる製品である。代表取締役社長の井部孝也氏は「災害情報共有システム『Lアラート』を備えているため、防災情報・災害情報の表示も可能です。顔認証セキュリティを含めて、今後必須の製品になると思われます」と語る。
ブイシンクは観光地や大型の商業施設、駅構内などへの普及を勧めている。そもそも飲料自動販売機は日本全国に約250万台設置されており、人通りの良い・人目につきやすい場所に設置された自販機を同社製品に変えれば、地域活性化にも貢献できると考えている。井部氏は「地方活性化の鍵として、『スマートベンダー』を導入してみては」と話した。