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小田急電鉄 宅配便の受け取り可能なロッカー
2016.12.26 10:57
再配達時の社会損失や環境にも配慮
小田急電鉄(東京都新宿区)は宅配便を受け取ることができる「オープン型宅配便ロッカー」を平成29年2月までに駅や駐輪場など9カ所に順次設置していく予定。
開始当初はヤマト運輸の個人会員を対象に自宅で荷物を受け取ることができなかった際の再配達先として利用できる。第1号は成城学園前駅構内に設置し、平成28年12月21日からサービスを開始している。
「オープン型宅配便ロッカー」はPackcity Japan(東京都千代田区)が提携する宅配事業者が共同で利用可能な宅配便ロッカー。今回の取り組みは、「鉄道駅等での受取インフラの整備の促進」(出典は国土交通省「宅配の再配達の削除に向けた受取方法等の多様化の促進等に関する検討会」報告書『平成27年10月14日』)に基いて導入を進めている。
国土交通省では宅配再配達は営業用トラックの年間排出量の1%に相当する年約42万トンのCO2が発生し、年間約1・8億時間、年約9万人の労働力に相当する社会的損失が生じていると試算している。この状況を踏まえ、環境への配慮等を視野に社会的な損失を削減するため、「オープン型宅配便ロッカー」を設置した。今後は他の宅配事業者の荷物や通販サイトの初回配達時の荷物の受け取りも可能にする予定だという。