週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
リファインバース 廃棄カーペットを有効活用 再生素材を安価で提供
2017.01.30 11:17
リファインバース(東京都中央区)では廃棄されたタイルカーペットから裏地に使用されている塩化ビニールを分解して合成樹脂素材を取り出す再生ビジネスを展開している。
大谷淳取締役は事業について「タイルカーペットの廃棄は埋め立てが一般的ですが、コストがかかります。当社は、裏地の塩ビを当社開発の技術で削り取り、再生素材としてインテリアメーカーを中心に安価での提供を実現しています」と話す。
素材を利用して新たなカーペットを作りだすことによって、環境保護やオフィス移転時のCSRに貢献することができる。現在では2巡目、3巡目のカーペットも作られており、浸透してきていると大谷氏。品質についても問題なく、製品化できているという。
「塩ビは石油から生成されているため、原油価格によって生産コストが左右されます。一方で当社の再生素材は一定の値段で提供することができるため、生産コストを抑えることが可能です。デベロッパーも森ビルを中心に管理会社に依頼して当社に廃棄カーペットを持ち込んでいます。中小のオーナーも環境対応のビルとして差別化できるメリットがあります」(大谷氏)
環境保全が叫ばれる昨今においてリサイクルを行っているビルや企業は高く評価されている。
大谷氏は「例えばタイルカーペットの環境対応はコストがかからないのでデメリットはありません。東京オリンピックに向けてビルをはじめとした企業でも環境対応が求められるので、検討するのもいいのではないでしょうか」と話す。
同社では再生素材の対応できる製品を増やしていくことを計画している。