週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
森ビル 銀座の中心に延床14万㎡超の大規模ビル竣工
2017.02.06 17:09
オフィスは6割程度内定、募集賃料坪4万5千円
銀座六丁目10地区市街地再開発組合が中央区銀座六丁目にて推進してきた銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業「GINZA SIX(ギンザ シックス)」が先月31日に竣工。1日には竣工式が行われた。
「GINZA SIX」は「松坂屋銀座店」跡地を含む街区と隣接する街区の2街区で構成された約1・4haの土地を一体的に整備する大規模な再開発プロジェクト。平成23年12月の都市計画決定から平成26年4月の着工、竣工に至るまで約5年間と再開発事業としては異例のスピードで進行した。銀座中央通りに面して間口約115m、延床面積約14万8700㎡と銀座エリア最大の複合施設となっており、商業施設は約4万7000㎡もの面積を誇り241もの多彩なブランドが集結する。
7階から12階と13階(一部)の7層にわたるオフィスフロアは床面積約3万8000㎡、都内最大級の1フロア貸室面積約6140㎡(基準階)の大型プレートを有しており、オフィスワーカー約3000人を新たに創出する。オフィスフロアの中央には吹き抜けが設けられており、共用廊下に自然光が入るようデザインされている。募集賃料は坪4万5000円で現在約6割程度が内定済みの状況だ。
また、地下3階には日本の伝統文化を発信する文化・交流施設「観世能楽堂」が配置されている。その他にも約4000㎡の屋上庭園「GINZA SIXガーデン」や観光バス乗降所、安全で快適な交通・歩行者ネットワーク、さらに非常用発電設備や防災備蓄倉庫等の防災支援機能を整備するなど地域に開かれた場所として世界中からの来街者の利便性や快適性向上に大きく貢献するとともに東京を代表する国際的な街「銀座」の新たな磁力となることを目指す。商業施設や観世能楽堂などオフィス部分以外の開業は4月20日を予定している。
竣工祝賀会において参加組合員代表として挨拶を行った森ビル(東京都港区)の慎吾社長は「銀座は唯一無二の場所であり、そのど真ん中でこれほど大規模な再開発事業を託されたことは我々にとってこの上なく光栄なこと。銀座に新しい価値や磁力を加えることができなければ森ビルの存在価値はない、という強い想いをもって本事業に取り組み皆様と話し合いを重ねてきました。私たちは『GINZA SIX』という名前に銀座の歴史性、革新性を引き継ぎながらこの街とともに生き新たな価値をもたらす存在となる覚悟と自負、そして5つ星を超えた6つ星級の施設をめざすという想いを込めています」とコメントしている。