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東京急行電鉄 渋谷代官山Rプロジェクト始動

2017.04.10 17:33

 東京急行電鉄(東京都渋谷区)は先月30日、「渋谷」駅周辺で進めている大規模再開発事業の進捗状況について記者説明会を開催した。  2012年の「渋谷ヒカリエ」の開業を皮切りに「渋谷」駅周辺において6街区で再開発を計画。渋谷だけでなく、周辺エリアの原宿、青山、表参道、代官山との連携を視野に入れた「広域渋谷圏」の構築を視野に入れている。今回の記者説明会では「渋谷キャスト」の開業日が今月28日に決定したことを発表。さらに「渋谷代官山Rプロジェクト」の説明もなされた。
 「渋谷代官山Rプロジェクト」は「渋谷」駅の南側に位置し、旧東横線の線路跡地を開発するプロジェクトだ。計画地は「渋谷ストリーム」から約600mにわたって整備される渋谷川沿い遊歩道の先に位置し、奥行き10m、延長合計180mの細長い敷地となる。東急電鉄都市開発部の幡場喬二氏は「東横線が走っていた頃は『R160』という最大規模のカーブを描く場所だった。そのような鉄道の記憶を残しながら、鉄道跡地を再生し、異文化・次世代を繋ぐという想いを込めて『レールロード、リボーン、リレー』の頭文字である「R」を取りプロジェクト名称にした」と説明する。世界中の旅行者や、自由なライフスタイルを持つファミリー、自由な働き方をするワーカーなど、高感度で多様な人々を集め、この場所を中心に交流する場所をつくるのが狙いだ。
 開発コンセプトを実現するために、4つの用途を整備する。建物はA棟、B棟に分けられ、A棟は地上3階、延床面積1248㎡。待機児童解消に寄与し、子育て世代を呼び込むための保育所を整備する。B棟は地上7階、延床面積4392㎡。ホテル・事務所・店舗で構成され、渋谷に訪れる感度の高い旅行客に好まれるホテルとし、1階のカフェ&バーラウンジでは多様な人々が集まれる交流・発信拠点を設ける計画だ。オフィスは自由に内装を作れるしつらえにする。店舗は代官山側のアイキャッチとなり、新たな人々を呼び込むようなテナントを誘致する予定だという。開業は2018年秋を予定。




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