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デザインアーク 組み立て式通電型のモジュラーシステム
2017.04.17 16:58
新規事業プロジェクトの第1弾商品
大和ハウスグループのデザインアーク(大阪市西区)は、2013年から取り組んできた新規事業プロジェクト「Transight(トランサイト)」の第1弾商品となる「Transightモジュラーシステム(Transight MS)」を、今月5日より店舗やオフィス、宿泊施設、教育施設などに向け販売開始したことを発表した。
「トランサイト」はデザインアークの新規事業プロジェクト「Transight」プロジェクトによって誕生した組み立て式のモジュラーシステム。縦37cm、横71cm、奥行き45cmのフレームを1つのモジュールとし、用途に合わせて組み合わせる。フレームを差し込んでひねるだけなので、組み立て・分解・組み替えが自在に可能な独自機構。また各モジュールは通電されており、家電製品や電子機器などを組み込むことも可能。その結果、家電を一体化させた家具や大型モニターを組み合わせた店舗のディスプレイなど、多様な活用方法が特長となっている。組み立て式かつ通電型のモジュラーシステムとしては初めて、電気用品安全法に基づく事業届を提出した製品である。
今月5日にはデザインアークが「Transightモジュラーシステム(Transight MS)」の新製品発表会を実施。当日にはトランサイトプロジェクト室室長の石川徳久氏が登壇し「オフィスや商業施設、住居といった様々な場所での展開・設置に応えるトランサイトは、昨今のビル業界に見られる『オフィスフロアのサロン化』、『カフェ化』にも対応可能と思われます。独自で手を加えつつアップデートすることで、何年経っても変わらない利便性とオフィス空間の快適性を実現・維持できます」と語った。
更に、デザインアークはこの「トランサイト」を核として、様々な企業やクリエーターと共に新たな商品・サービスの企画・開発も行っている。同製品をオープンプラットフォームとした他業種との協業を展開することで、家電やインテリアといったハード、ネットワークやコンテンツといったソフトが融合した、新たなビジネスモデルが構築されると同社は考えている。
石川氏は「あらゆる産業・商材がスマート化、IoT化していく環境の中で、それらの潮流に乗り遅れず対応し続けるトランサイトは、その他の製品には見られない特長です。当プロジェクトを開始してから様々な企業からのタイアップや共同開発の依頼が寄せられ、今回はそれを実現した取り組みです」と語った。 今後同社は法人向けの展開を軸に、店舗やオフィス、宿泊施設、教育施設、展示会などをターゲットに積極的に提案を行う計画である。また販売だけでなくリースでの提供も行う予定で勧める方針。更にユーザー向けや海外での展開を視野に入れ、家具という概念を超えた「近未来のライフスタイル提案」にも取り組む計画である。