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林友ハウス工業 コスト面でもメリット 信州カラマツ材使用の無垢木壁材
2017.06.26 13:11
林友ハウス工業(長野県安曇野市)は美しい外壁材の「カラマツT&Tパネル」を開発した。
国内外を問わず、木の外壁の建築物は時を経るにつれて温もりと風格を増すので、時代を超えて大勢の人を魅了している。
信州安曇野で長年にわたり木の外壁に取組んできた同社は、カラマツ材がもつ耐候性が高い性質が外壁材として非常に高性能であることに注目し、最新の乾燥技術と新発想の形状と施工方法(特許取得済)を組み合わせる事によって新しい木壁材を開発した。
「カラマツT&Tパネル」の素材となる信州カラマツは、日本唯一の落葉針葉樹だ。信州の高冷地に適していたため、植林面積が大きく豊富な資源量を誇っているが県産木材の利用率は低迷している。
これからの社会において循環利用可能な森林資源の利用は社会的にも非常に重要と考え、同社は地域の林業者とも密接に関係をもち、地域材利用の仕組みづくりにも取り組んでいる。一般的な壁材と木の壁の考え方は異なっているので、効率的な製材方法を採用して製造コストを低減し、ドイツのLivors社製の外壁専用自然塗料を使用するなどして耐久性とメンテナンス性を高めた。
その結果、長期優良住宅の指針とされる100年という周期でみた場合では、総額でのコスト試算が想像以上に経済的である事が判明したという。