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三井不動産 物流事業成長加速 新たに6施設、街づくり型開発も計画

2017.07.24 17:42

 三井不動産(東京都中央区)は20日、2012年4月に新規参入したロジスティクス事業における記者説明会を実施。常務執行役員ロジスティクス本部長の三木孝行氏が登壇し、これまでの事業内容を振り返ると共に、新たに開発が決定した6施設の概要等について発表した。三木氏は「5年前に事業を立ち上げた時は5名足らずでスタートしましたが、現在は60名体制。全国22物件、累計総投資額は約3000億円に達し、夢のようです」と振り返る。新たに開発する6物件を加えると総施設数28棟、総延床面積約240万㎡、累計総投資額は約4000億円となる。 
 順調に成長してきた理由として三木氏は3つのポイントを挙げた。入札に頼らない用地取得と建設会社とのパートナーシップ、先進的商品企画、強固なネットワークを生かしたテナントリーシング力だ。CRE主体で用地取得を行い、開発は複数の建設会社と継続的かつバランスよく施工発注することで施設のクオリティを高めることに成功。屋上テラスを開設する他、免震構造を積極的に採用。さらに外国人デザイナーを起用して施設の外装デザインにこだわった。こうした開発姿勢は新規開発案件にも引き継がれており、働く環境向上に向けた取り組みとしてカフェテリアやシャワー室等の充実した共用部計画、雇用確保のための入居企業サポート、従業員向けサービスの拡充として「ららぽーと」の従業員割引サービス等を計画している。加えて新たに街づくり型の開発に新たに挑戦しており「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)船橋2.」の敷地内に緑地空間等の公共空間を設ける他、「MFLP羽田」では産業活性化に寄与するインダストリアルパークを開発する。
 投資計画について三木氏は「年間で平均4施設の開発を目指す。1施設の投資額は約100億円。年間400億円程度の投資を行っていきたい」とした。

〇新たに開発する6施設〇
「MFLPつくば」茨城県つくばみらい市
18年3月竣工予定
「MFLP川口1.」埼玉県川口市
  19年4月竣工予定
「MFLP船橋2.」千葉県船橋市
19年10月竣工予定
「MFLP羽田」東京都大田区
19年6月竣工予定
「MFLP川崎1.」川崎市川崎区
19年9月竣工予定
「MFLP大阪1.」大阪市淀川区
20年4月竣工予定

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