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清水建設 働き方改革 IoTで見えるオフィスの使われ方
2017.09.04 15:51
効果的なオフィスのあり方を追求し新たなビル管理システム構築
労働生産性向上を目的に「働き方改革」に取り組む企業が増えている。快適かつ効率性の高いオフィス空間が求められる中、スーパーゼネコンの清水建設(東京都中央区)はNTTテクノクロス(東京都港区)と共同でNTTテクノクロス横浜事業所(横浜市西区みなとみらい四丁目)においてIoT基盤とビックデータを活用してオフィスの使われ方を「見える化」する共同実証を行う。実証期間は9月~来年3月までの7カ月を予定している。
清水建設が開発した「施設内IoT基盤システム」とNTTテクノクロスが提供するデータの解析・見える化システム「Yellowfin」を活用して実証実験を行う。施設内IoT基盤システムによって施設内に設置する多数のIoTセンサが取得する様々な計測データを一元的に収集し、建物統合データベースにて蓄積・解析を行い、次いで「Yellowfin」により解析結果を目的に合わせて見える化する。使用するIoT無線センサは約50台。打合せスペースの机や階段、通路には人感センサ、椅子には振動センサ、トイレの各ブースにはドアの開閉センサを設置し、各執務スペースの利用人数や利用時間帯、利用頻度などの各種データを計測する。また、データ解析には様々な種類のビッグデータを効率よく扱うことができるオープンソースソフトウェアの検索エンジン「Elasticsearch」を採用している。
NTTテクノクロス横浜事業所が入居するオフィスビル「横浜アイマークプレイス」の執務スペースの使われ方を見える化することにより、より効率的なオフィスの使い方やあり方を追求する。例えば、打合せスペースの使われ方については、利用頻度の高い時間帯や曜日、1回の打合せにかかる時間、机や椅子の利用頻度などをグラフィック表示により一目でわかる。その結果を踏まえて打合せの曜日や時間帯を設定し、打合せスペースの過不足を見直すことにより、オフィスの使い方やあり方の最適解を求めて、生産性を向上、働き方改革につなげていくことが可能だ。
清水建設は今後、施設内IoT基盤システムを活用して、オフィスのレイアウト変更や施設の改修など、オフィスビルの効率的な運営管理のあり方を提案すると共に、人やモノの動きと連動した新たなビル管理システムの構築を目指すという。一方、NTTテクノクロスは、今回の実証実験により「Elasticsearch」のデータを「Yellowfin」上に取込んだIoTデータ分析の適用検証を行い、案件でのIoTソリューションへの普及展開、販売促進に取り組む。