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ZWEISPACE JAPAN 建築プランをAIが瞬時に提案
2017.10.23 12:26
ロボット建築士兼ロボット不動産鑑定士が誕生
不動産テック、ベンチャーのZWEISPACE JAPAN(東京都千代田区)は、AI(人工知能)を活用したロボット建築士兼ロボット不動産査定士「オートカルク」を発表した。
土地の価値を査定する際、一般的には周辺事例法・原価積算法・収益還元法の三通りの手法が用いられる。日本では2000年代半ばから上場リートの登場によって収益還元法が浸透。この収益還元法は、以前より欧米の機関投資家が不動産投資を行う際に用いており、数十億円程度以上の大規模ビルの査定に対応してきた。一方で東京では大きな土地だけではなく、小さな土地取引も多く存在する。こうした小さな土地を、いかに容積を満たしつつ有効活用し、周辺の賃料相場を見ながらより効率的な間取りにするかがポイントとなる。今回同社が発表した「オートカルク」は、土地の形状と場所を入力すれば最適な間取りをAIによって瞬時に算出するというもの。同社によれば、通常3日から2週間程度を要するプロの仕事が、「オートカルク」ではものの20秒で仕上げるという。
同社では土地評価をAIの力でより高速化、より正確化したいという思いから約14カ月をかけ「オートカルク」の商品化に成功した。今後は銀行や建設会社と連携しながらこのシステムの訴求を図っていく考えだ。