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東急不動産 「九段会館」建替え 土地・建物を落札
2017.10.30 11:45
財務省関東財務局が9月に実施した入札で、東急不動産(東京都港区)が千代田区九段南の「九段会館」の土地・建物を落札。同社は定期借地権方式で土地を国から70年間借り、既存建物を買い取った上で地上17階建ての高層ビルに建替える予定である。
「九段会館」は1934年に完成した「帝冠様式」と呼ばれる和洋折衷の建築様式が特徴の建物で、2011年の東日本大震災発生時に起きた天井の崩落で死亡事故が発生。その後、施設の運営者であった日本遺族会は施設の運営を廃止し、土地も含めて国に返還することを決めた。
建替えに当たっては帝冠様式の建物北東側を保存しながら、地上17階地下3階建ての建物を建設。既存建物の保存部分については店舗や宴会場、カンファレンスなどとして利用され、新築部分にあたる高層ビルはオフィスを主体としたビルとなる予定である。建替え完了及び開業予定は2022年度中となっている。