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JLL 「不動産&ホテル投資フォーラム2017」開催
2017.10.30 11:27
不動産市場はリスク少ないマーケット
JLL(東京都港区)は今月23日、コンラッド東京で「不動産&ホテル投資フォーラム2017」を開催した。
6回目となる今回は「日本市場における不動産投資とホスピタリティ資産開発」をテーマに実施。河西利信代表取締役社長が開会の挨拶に登壇し「大きく変化するであろう不動産業界に携わる事業者のビジョン実現を我々もお手伝いしたい。その思いから今年も引き続き、開催できた」と盛り上げてスタート。
その後は「激動する世界の政治経済と"JAPAN Opportunity"」と題した基調講演から始まり、ウィズダムツリー・ジャパン最高経営責任者のイェスパー・コール氏が日本市場について「先進国の中で唯一新中間所得層が成長しており、労働参加率の女性の割合も高い。非常に素晴らしい市場」と説明。数値を示しながら非常に分かりやすく述べた。
またJLLリサーチ事業部長の赤城威志氏は「日本不動産市場の動向」と題した講演を実施。前日の衆院議員選挙の結果を踏まえながら「経済政策含め非常に安定した、リスクの少ないマーケットに戻った」と評し、「投資対象の厚みが増している」とも語った。更に来年・再来年と続く都内オフィスの新規大量供給については「初期の想定よりも空室率は酷くならないのでは」と説明。ただ今後も引き続き、オフィスの市況に注視する必要があると語った。
フォーラム後半は「日本の不動産はもう売り?買い?」と題し、JLLの専門家が世界の市場の動向から見た有望性について世界の市場動向と比較した分析を発表。「人口知能(AI)及びビッグデータの不動産・ホテル業界への影響~法的課題は何か」についてはベーカー&マッケンジー法律事務所パートナー弁護士高瀬健作氏が個人情報保護法等の視点から今後の課題を指摘。半日に及ぶ内容の濃いフォーラムとなった。