週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
パナソニック エコソリューションズ社 高強度柱「テクノ柱」
2017.10.30 11:12
木造だが鉄骨に引けを取らない強度
パナソニック(大阪府門真市)エコソリューションズ社ハウジングシステム事業部傘下のパナソニックESテクノストラクチャーは、独自の耐震工法「テクノストラクチャー」の非住宅分野での設計対応力工場のため、通常の柱よりもより大きな荷重を支えられる高強度の柱「テクノ柱」を開発。31日より設計対応を開始する。
耐震性に優れた木造工法「テクノストラクチャー」は、独自の木と鉄の複合梁「テクノビーム」と高度な構造計算により、従来の木造建築では実現することの難しかった大空間や斬新な外観デザインが実現可能。近年、大規模建築物の木造化が国により推進されていることを背景に、木造でありながら鉄骨造に引けをとらない強度と機能性を併せ持つことが評価され、店舗や高齢者施設などの非住宅分野でも需要が高まっている。大規模建築物に対応する部材も充実し、最大スパン10m、最大天井高さ4mまで対応が可能だ。
今回同社が開発した「テクノ柱」は、通常105mm角の柱に対し、国産杉集成材でできた大断面180mm角の柱である。大きな荷重を少ない柱で支えることができ、食堂などの大空間に配置しても、見通しの良い空間を実現する。また、柱の上部の柱頭金物を4方向から「テクノビーム」が接合可能な形状とすることで、効率的に梁を配置する設計が可能になり、物件ごとの要望に合わせて梁のサイズを抑える提案が可能となる。柱の下部には基礎と直結する柱脚金物を採用し、土間床に配置しても土台や基礎の立ち上がりといった障害物がなくなるため、レイアウトの自由度にこだわる店舗やオフィスなどでの対応力が向上するとしている。