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東京ビルヂング協会 定例勉強会 三菱地所グループのリノベ事業を解説
2017.12.04 11:04
築古ビルに脚光
東京ビルヂング協会(東京都千代田区)は21日、定例勉強会を行った。三菱地所グループ3社による「ビルオーナー向けソリューション―リノベーション事業のご提案―」をテーマに掲げ、まず三菱地所(東京都千代田区)ソリューション営業一部長兼Reビル営業室長の中島哲也氏により、リノベーション事業推進の意義や事業強化のポイントについて実績や計画を交えて説明した。
「再開発は主にスクラップ&ビルド、既存の建物をいったん壊して代わりに新しく建てるのが主流だが、我々はアンチテーゼとしてのリノベーションに注力している」とし、具体的に2018年に行う築60年を迎える「大手町ビル」の大規模改修実施を例に「本社移転となると同ビルもいよいよ建替えか、と聞かれるが、「大手町ビルの躯体は耐震も問題はなく、リノベーションの徹底で新しく生まれ変わらせる」とした。
次いで三菱地所設計(東京都千代田区)執行役員リノベーション設計本部長の河向昭氏が登壇。「リノベーション事業を取り巻く環境の変化/具体的計画例のご紹介」のテーマで耐震、BCP対応や法改正についてポイントが示された。環境認証ラベリングについても言及し「古いビルでも今から投資に値する何らかの指標を取りたいという要求もある」等、最近の傾向についての説明があった。
最後に三菱地所レジデンス(東京都千代田区)Reビル事業部長の鶴見弘一氏が既存ストックのリノベーション事業「Reビル」事業について、具体例を引いてスキームやオーナーの賃貸収入フロー等が紹介された。短時間ではあったが密度の濃い勉強会となった。