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周南水処理 配管抗低減剤LSPで電力コストを削減!

2017.12.18 16:53

 毎日、多くの人々が利用するビル、病院、ショッピングセンターなどでは、常に熱源機器や空気調和機がフル稼働する。ポンプ動力によって配管を絶え間なく冷温水が流れるが、その動力コストを削減する画期的なアイテムがあるのをご存じだろうか。それが洗髪用のリンスに類似した添加剤「LSP―01」である。
 水処理薬品・機器メーカーである周南水処理(山口県周南市)は、配管抵抗低減剤「LSP―01」に関する事業を全国展開している。「LSP―01」は空調用冷温水や設備冷却用の冷温水に添加することで、水を流れやすい性質に変換。これにより、流体輸送を効率的に行うことが可能となり、結果的にポンプの消費電力を低減できるのである。そもそもポンプによって配管内を流れる水は摩擦が生じるため、中心は早く水が流れて、壁に近づくほど速度が遅くなる。この速度差によって配管内に渦が生じ、せっかくのポンプ動力が損なわれてしまう。「LSP―01」はそうした水の性質を改善し、さらに配管の腐食を防ぐ防錆材も含有。省エネのみならず、配管の保持にも繋がりまさに一石二鳥といえる。
 同社のプロダクトマネージャー・寺田康彦氏は「老朽化したビルの建替えはまだ容易ではなく、今後もLSPでの省エネが普及することを期待しています。薬剤ですので密閉式の冷温循環設備でしか使用できませんが、ビルの規模や構造によっては最大60%もの電力コストが削減した結果が出ており、さらなる全国展開に注力しています」と目を輝かせる。
 なお、LSPの成分は洗髪用リンスに類似した界面活性剤と対イオン剤。身近な成分を使用することも、エコならではといえるだろう。

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