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スマサポとイタンジが協業し新サービス スマホでカンタン不動産内覧

2018.01.22 10:32

 不動産取引におけるIT化が広がり続けている。これまで物件の内覧には不動産管理会社が立ち会い、鍵の受け渡しを相対で行っていた。IT技術の活用でこうした手間が一挙に解消される。
 宅都ホールディングス傘下のスマサポ(東京都豊島区)は、イタンジ(東京都港区)との協業によりスマートフォンで開錠できる不動産内覧のためのIoT鍵ツール「スマサポキーボックス」と、物件の検索から内見・申込・審査受付までの一連の賃貸不動産取引業務を一元管理し、仲介会社と管理会社のやり取りの自動化を実現するためのシステム「Cloud ChintAI(クラウドチンタイ)」を連携させた。
 「スマサポキーボックス」は、不動産管理会社が賃貸マンションなどの部屋の扉に取り付けることにより、物件内覧時の鍵の貸し借りといった手間を省略し、スムーズな物件内覧を提供するツール。ボックス型のデバイスはエントランスドア部分に磁石を利用し取り付け、専用の「スマサポキーアプリ」をインストールしたスマートフォンからボックスを開錠することができ、中から物理鍵が取り出せるという仕組みである。ボックスは開錠しない限り取り外すことができない仕様となっているため、盗難などのリスクを防ぐことが可能。実際の開錠には物理鍵を利用するため、シリンダーの形状に依存することなく取り付けも容易で、ほぼすべての賃貸物件の扉に取り付けることができる。
 「クラウドチンタイ」はイタンジが発表したシステムで、仲介会社からの物件確認電話への自動応答システム「ぶっかくん」、仲介会社からの内見予約自動化システム「内見予約くん」、電子申し込み受付の自動化システム「申込受付くん」などの機能がある。この「クラウドチンタイ」と「スマサポキーボックス」が連携することにより、不動産管理会社は内見予約をオンラインで自動化し、現地内覧時の鍵はスマートフォンで開錠することができるようになる。




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