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野村不動産 初の東南アジア不動産投資

2018.01.29 13:40

ベトナム・ホーチミンの賃貸オフィスの24%取得
 野村不動産(東京都新宿区)が、ベトナム・ホーチミン市のオフィスビル「Sun Wah Tower(サンワータワー)」の持分24%を取得したと発表した。東南アジアにおけるオフィス事業は同社初。 
 物件はベトナム最大の商業都市・ホーチミン市の経済・文化の中心地である1区の目抜き通り、グエン・フエ通り面する。周辺にはオペラハウスや地方政府庁舎が立地するなど、多くのビジネスマンや観光客でにぎわうエリアだ。 
 ホーチミン市には現在、日系企業をはじめ外資系企業が多く進出している。投資先のサンワータワーも入居テナントの85%が外資系で、稼働率は99%という高い水準にある。野村不動産はホーチミン市ですでに、分譲住宅の開発に参画している。賃貸オフィス市場にも参入することで、ホーチミン市での事業量を拡大していくとしている。 
 野村不動産では2025年3月までの中期経営計画のなかで海外事業を成長分野の一つと位置付けており、アジア諸国を中心に住宅事業とオフィス、商業施設などの賃貸事業に3000億円の投資を計画。これまでにタイ・バンコク、ベトナム・ホーチミン、フィリピン・マニラ、中国・瀋陽での案件に参画している。 
 建物は1997年竣工。敷地面積約1700㎡、延床面積約3万2000㎡の地上21階建てで、野村不動産の持ち分の他はサンワーグループが保有している。




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