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いちごオフィス 「いちご東池袋ビル」3階をリニューアル
2018.02.12 11:01
テナントニーズに「見せるオフィス」台頭
いちごオフィス(東京都千代田区)は「いちご東池袋ビル」3階をリニューアル、2月7日、8日に内覧会を開催した。
同ビル3階は従前ワンフロアで貸し出していた。昨年末にテナントが退去したことを契機にリニューアル、同社の物件で初となる「いちごラウンジ」を導入した。テナント企業側から「見せるオフィス」のニーズが高まっていたことを背景とし、オフィス環境の質向上への取組みを開始した。
「『いちごラウンジ』はこれまでいちごのオフィス内に設け、グループ各社との交流などを図る場所として機能してきました。賃貸ビルに導入するのはこれが初の事例となります」(いちご投資顧問 運用担当佐々田氏)
池袋エリアでは40坪未満でグレードの高いビルの供給が少ない。エレベーターホールには3階テナント専用のエントランスが設けられ、スマートロック対応のドアを設置。モノトーンを基調としたオフィスフロアは入居テナントの格調にも寄与するものだ。今回、これらの改装に際して約2900万円の設備投資を行ったという。
テナント候補からの関心は高く、佐々田氏によると「本格的なテナントの募集開始は内覧会からとなりますが、反響は大きい」と自信をもつ。仲介企業担当者とともに、テナント入居を希望する企業も内覧。その場で入居申込みも入っており、「諸手続きが必要なので即決とはいかないが」と話すが、「このような事例は初めてではないか」と驚く。
今後、同社では立地などに鑑みて「いちごラウンジ」を完備したスマートオフィスを推進していく構え。特にIT企業の集積する渋谷や、「五反田バレー」の名称を持つ五反田、恵比寿などでは可能性が高そうだ。