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三菱地所 高さ日本一のビルは2023年着工予定

2018.02.26 14:56

     「東京駅前常盤橋プロジェクト」A棟が着工

 大規模開発が展開される「東京」駅周辺の中でも、特に注目を集めているのが「高さ日本一のビル」開発。一大プロジェクトの第一段階がいよいよ始動となる。

 三菱地所(東京都千代田区)は2月20日、施行者として開発を進める「東京駅前常盤橋プロジェクト」A棟新築工事の起工式を行った。  同プロジェクトは国家戦略特区の認定事業。今回着工したA棟は呉服橋交差点に面した街区の南東部分。地上40階のオフィス・店舗からなる複合ビルで、約8000人の就業を見込む。オフィス有効面積は2万坪、フロア面積約780坪の無柱空間を確保し、入居者のニーズに合わせたレイアウトが可能。
 3階と8階には、就業者の共用サービススペースを整備する。3階には「食」をテーマとし、共用カフェテリアやイベント・ミーティングスペースなど、新しいスタイルのワークプレイスを提供する。
 開発街区は「東京」駅日本橋口至近で、竣工後は地下鉄「大手町」駅と直結される予定。また街区全体竣工時に整備される7000㎡の広場のうち3000㎡が先行して整備される。
 またICTも積極的に導入。生体認証によるセキュリティシステムのほか、共用カフェテリアでの生体認証決済システム、位置情報を活用した混雑緩和支援や就業者の身体状態に応じた行動支援などを提供。就業者専用サイトやモバイルアプリなどを活用したサービスも展開する。
 災害対応にも取り組む。液体・ガス双方が使用可能な非常用発電機を導入するほか、発電機室などの機械室を地上4~7階部分に設け、水害に強い建物を計画。広場には非常用コンセントやテント設置用アンカーなどを備え、災害復旧活動拠点と帰宅困難者支援機能を担う。  街区の開発は段階的に行われ、街区全体の竣工は2027年度の予定。高さ390mのB棟については2023年の着工までの期間を活用し、観光施設や大規模カンファレンス施設の導入などを検討していく。
 今回着工されたA棟は、延床面積約14万6000㎡、地上40階地下5階で、2021年4月末の竣工を予定している。

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