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東京建物ほか

2018.03.05 13:40

北青山の都営アパート建替えへ 民活事業で70年間の定借借り受け
 東京建物(東京都中央区)、三井不動産(東京都中央区)、三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)の3社が、東京都港区北青山の都営青山北町アパート跡地で進めている「(仮称)北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト民活事業」。その新築工事を3月1日に着工した。

 このプロジェクトは、老朽化した都営団地を東京都が高層化・集約化して建て替えるとともに、集約によって生まれた用地を民間が開発することで、青山通り周辺エリアの拠点となる複合市街地を形成するもの。
 着工した民活事業は都有地を70年間の定期借地によって借り受け、賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅、店舗などを整備するとともに、敷地内に3500㎡の緑地を設けた。高台の地形や水脈を生かし、明治神宮など周辺地域の植生や生態系に基づいた計画を行い、青山エリア本来の豊かな自然を再生させるとしている。建物・景観デザインは隈研吾氏などが手掛ける。
 25階建ての建物は1~2階を店舗、認可保育園、地域交流施設とし、2~4階には49戸のサービス付き高齢者向け住宅、5~25階が229戸の賃貸住宅となる。賃貸住宅は入居者の趣味や創作の活動場所となるクリエイティブサロンや在宅勤務者向けのテレワークスペース、フィットネスルームなどを設けるほか、英語で対応できるコンシェルジュも配置。低層部に設置する訪問介護・看護事業所との連携による医療・介護サービスも提供する。サービス付き高齢者向け住宅は1人もしくは2人用の居室も用意。専任看護師と介護士が24時間常駐する。
 建物は敷地面積7895㎡、延床面積3万4800㎡、地上25階地下1階の鉄筋コンクリート造。竣工は2020年5月を予定している。




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